疾病管制署(以下、疾管署)は本日(26日)に、2026年の国内初の流行性髄膜炎死亡例を公表しました。対象は中部地方の60代女性で、高血圧の既往があります。5月7日に発熱、嘔吐、下痢、めまい、寒気、全身倦怠感の症状が出現し、5月8日に救急で受診、チアノーゼや呼吸不全などの症状が現れ、救急処置にもかかわらず当日死亡し、検査で髄膜炎双球菌B型感染が確認されました。保健当局は家族および病院の接触者計20名を対象に予防的投薬を実施し、5月18日まで健康状態を追跡しましたが、流行性髄膜炎の疑い症状は認められませんでした。
疾管署の監視データによると、国内で今年累計8例の流行性髄膜炎確定症例が確認され、2017年から2025年の同期間(0〜6例)よりも多くなっています。過去10年(2017年以降)の統計では、感染年齢は25〜64歳および65歳以上が最も多く(それぞれ29.7%)、次いで19〜24歳が20.3%、0〜6歳が18.8%で、最も多いのは髄膜炎双球菌B型感染です。
疾管署は、流行性髄膜炎の感染経路は主に感染者や保菌者の喉や鼻腔の分泌物や飛沫に接触することであり、密接(キスや咳)や長時間の接触が有効な伝播手段であると説明しています。健康な人の約5〜10%が無症状で鼻咽部に保菌しており、そのうちごく少数が侵襲性疾患に進行します。免疫低下者は発病しやすく、潜伏期間は約2〜10日です。主な症状は発熱、激しい頭痛、項部硬直、吐き気、嘔吐、出血性皮疹などで、時に意識障害や錯乱も見られます。重症化すると肺炎、敗血症、髄膜炎、さらにはショックによる死亡に至り、速やかな抗生物質治療が必要です。1歳未満の乳児は臨床症状が非典型的で見逃されやすく、発熱や嘔吐のみの場合が多く、落ち着きのなさ、泣き叫び、摂取困難、頭蓋骨の膨らみなどが見られることがありますが、項部硬直などの典型的な髄膜炎症状が必ずしも現れるわけではありません。
疾管署は、流行性髄膜炎の予防として、混雑した場所や換気の悪い環境に長時間滞在しないこと、手指や呼吸器の衛生を徹底して感染リスクを低減するよう呼びかけています。また、流行性髄膜炎は病程が急速に進行し、発症すると数時間以内に急激に悪化し死亡に至ることもあるため、疑わしい症状が出た場合は速やかに医療機関を受診し、病状の悪化を防ぐ必要があります。さらに、持続性補体欠損、脾臓機能不全、ヒト免疫不全ウイルス感染、流行地域への居住または往来などのハイリスク群は、医師の評価のもとで自己負担にてB型流行性髄膜炎ワクチンや4価結合型ワクチンの接種を推奨しています。詳しい情報は疾管署の公式ウェブサイト(https://www.cdc.gov.tw)または無料防疫専用電話1922(0800-001922)へお問い合わせください。
資料出典:疾病管制署
資料整理:感管室