疾病管制署(以下、疾管署)は本日(3日)に腸ウイルス感染による重症例を新たに2例公表しました。対象は北部の10歳代の男児(ケース1)と中部の5歳未満の男児(ケース2)です。ケース1は本年(2026年)2月4日から発熱、右手足の脱力、四肢の麻痺様症状が続き、2月5日に救急で受診後、集中治療室に入院治療し、入院中に手足口病およびヘルペス性咽頭炎の症状が出ました。通報と検査の結果、腸ウイルス感染が確認され、今年初の腸ウイルス感染による重症例となります。治療後、2月13日に退院し、感染株の検査は現在進行中です。ケース2は2月13日から発熱と嘔吐が続き診療所で受診し、2月15日に活動低下、腹痛・腹部膨満のため救急受診、入院中に心拍数亢進、呼吸困難、意識変化が見られ、通報と検査で腸ウイルスD68型感染が確認され、現在集中治療室で治療中です。
疾管署の監視データによると、今年は累計で腸ウイルス感染による重症確定例が2例で、D68型と検査中の別の腸ウイルス型がそれぞれ1例ずつです。これは2022年から2025年の同時期と同程度(0〜2例)です。国内の腸ウイルス流行は低水準にありますが、地域社会では依然として感染拡大のリスクがあります。第8週(2月22日〜2月28日)の救急・外来受診件数は2,743件で、第7週(春節期間、1,910件)に比べ43.6%増加しました。これは春節連休後に外来診療が再開されたことが主な要因で、学期開始後の流行変化を注視する必要があります。過去4週間の検査結果では、地域の腸ウイルスは主にクサチA6型が最も多く、次いでクサチA4型、クサチA16型が続き、他にもD68型などが地域で活動しています。国民には乳幼児や学童の健康状態に特に注意し、腸ウイルスに感染した子どもは重症の前兆症状がないか確認し、病気の際は登校を控えるなど、他の子どもとの接触による二次感染を防ぐよう呼びかけます。
疾管署は、腸ウイルスD68型の主な症状は発熱、鼻水、咳であり、典型的な腸ウイルスでよく見られるヘルペス性咽頭炎や手足口病とは異なることを指摘しています。稀に肺炎、脳炎、四肢麻痺などの合併症が起こることがありますが、現在予防や治療に用いるワクチンや薬はありません。最も効果的な予防策は、手指衛生と咳エチケットを徹底し、混雑した公共場所への外出を減らし、病気の際は自宅で休むなどの対策で、腸ウイルスの伝播リスクを低減させることです。
疾管署は、腸ウイルスは一年を通じて発生し得て、学校や保育施設などの人口密集場所や家庭内での伝播がしやすいことを指摘しています。各学校の新学期開始に伴い、学童同士の密接な交流が伝播リスクを高めます。そのため、教育・保育機関は子どもの健康監視を強化し、手指衛生、環境の清掃・消毒、換気を徹底し、定期的に500ppmの塩素漂白水で子どもが頻繁に触れる机、玩具、ドアノブ等の表面を消毒する必要があります。
疾管署は再度呼びかけます。5歳未満の乳幼児は腸ウイルス重症のハイリスク群であり、病状の進行が速いです。小児が医師に腸ウイルス感染と診断された場合、重症の前兆として嗜眠、意識障害、活力低下、四肢の脱力、筋肉の痙攣(無理由の驚きや突然の全身筋収縮)、持続嘔吐、呼吸困難、心拍数増加などの症状がないか注意深く観察し、速やかに大病院へ受診させてください。詳しい情報は疾管署のグローバル情報サイト(https://www.cdc.gov.tw)、または無料防疫専用電話1922へお問い合わせください。
情報源:疾病管制署
情報整理:感管室